守り/よるもと
 
れを追うのにもう、精一杯。
嘘よ。
ひどい人たちはもうたくさん。)

悲しくなんてならない
もう一本の柱みたいにこの世界に立つ今となっては
夜はもう悲しむ時間ではなく、
一つ一つ、こつこつ胸を叩いていく作業を
している
どこかで小さいわたしが泣く
それを旅人がみつけ
きっと共生していく

なにも
奥底にないから
藍色に
雪がしんしんと降る
ヒールで床を打っても
その響き方ではなく
しんと静かに
責めもしない
守りもしない
響き方をする
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