独り言1.18/zenyama太郎
 
○「不安の世紀」
見上げれば
火山灰がどんどん落ちてくる
見下ろせば
地面がぐらぐら揺れている
目を閉じれば
心臓がバクバクする

○「年」
年寄りに年を聞くのはやめてほしい
「もう年だから」
これが一番の老けもと
誕生日祝いなんていらない
年を記入する文書もいらない
年寄りは年を忘れて生きていくのが
一番いい

○「貸金庫」
家の金庫は闇バイトが心配だ
銀行の金庫は行員が心配だ
やはり余分な金は持たない方が
安心して眠れる

○「キズだらけの車」
15万キロ走っている僕の車は
キズだらけである
山道で猪にぶつかられてできたキズ
道路の縁石にぶつかってできたキズ
駐車場に駐車している車にぶつかってできたキズ
僕の代わりに車が身代わりになっているのかもしれない

○「孤独」
神は孤独である
だれも理解してくれないから
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