THE GATES OF DELIRIUM。 ──万の川より一つの川へ、一つの川より万の川へと/田中宏輔
増剛造さんで、わたしの初投稿の拙い詩を選んでいただいたのであった。「いい詩だよ、覚えてるかね?」(キム・スタンリー・ロビンスン『荒れた岸辺』下・第三部・18・大西 憲訳)。インドでは、「詩人のつくった詩に対する最高の讃辞は、「なんとすばらしい詩であろう、まるで牛の鳴き声のようだ」という」(文藝春秋社『大世界史6』)。「きれいな花ね。」(ジョン・ウィンダム『野の花』大西 尹訳)「牛だ──」(フィリップ・K・ディック『いたずらの問題』23、大森 望訳)「花じゃないの?」(ブライアン・W・オールディス『唾の樹』中村 融訳)「花がなんだというのかね。」(ホラティウス『歌集』第三巻・八、鈴木一郎訳)「花が、
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