LET THERE BE MORE LIGHT。 ──光の詩学/神学的自我論の試み/田中宏輔
 
、無意識領域において、自我が、あるいは、語自体の持つ形成力、いわゆるロゴスが活発に働くことを示唆しているように思われる。わたしが、わたし自身のなかで生まれるのである。

「一たび為されたことは永遠に消え去ることはない。」(エミリ・ブロンテ『ゴールダインの牢獄の洞窟にあってA・G・Aに寄せる』松村達雄訳)「木々は雨が止んでしまっても雨を降らしつづける」(チャールズ・トムリンソン『プロメテウス』土岐恒二訳)。「そこでは、光の下で断ち切られたことが続いている」(ヨシフ・ブロツキー『愛』小平 武訳)。「言葉の力は眠りのうちに成長し」(ヘルダーリン『パンと酒』4、川村二郎訳)、「知らぬ間に 新しい結合を
[次のページ]
戻る   Point(9)