祭りのあと/栗栖真理亜
 
を垂れた。
もう母親はいない。
先に帰ったのだ。
彼がしばらく僕を家で遊ばせると約束して。
「あッ」
彼は両肩を両手で鷲掴みしたまま僕の体をグルッと半回転させ、そのまま仰向きで畳に押し倒した。
「悪い子だ。こんなに誘う目をして。母親の目を盗んでナニを期待していたんだ?」
僕は怖くなってフルフルと首を横に振った。「これでも違うと言えるのかい?」
男は半ズボンの上から僕のモノをヤワヤワと掴んだ。
僕は刺激される度に尿意に似た感覚を覚えた。
「お前の命を救ってやった分、お礼としてたっぷり可愛がってやるからな」
男は僕の耳許に囁き、首裏にむしゃぶりついた。
そしてまるでナメクジのよ
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