家並み(キュビズムの繪)/
川崎都市狼 Toshiro Kawasaki
ありの儘ではなく
何となく抽象的に云つたやうな色の
空、そこに
晝の月が
風に吹かれて懸かつてゐる
キュビズムの繪の家々
詰まらない、味がない事
夥しい
僕たちが生まれたのは
こんな家が建つてゐる時代では
なかつたよね
もつと家並みはがらくたみたいで
それが産む生命の事
予見させたものだ
#詩
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