ATOM HEART MOTHER。/田中宏輔
の痕と同じ模様だったからである。
「ああ、ぼくの頭はどうしたんだろう?」(シオドア・スタージョン『人間以上』第三章、矢野 徹訳)「自分自身のものではない記憶と感情(……)から成る、めまいのするような渦巻き」(エドモンド・ハミルトン『太陽の炎』中村 融訳)。「これは叫びだった。」(サミュエル・R・ディレイニー『アインシュタイン交点』伊藤典夫訳)「わたしの世界の何十という断片が結びつきはじめる。」(グレッグ・イーガン『貸金庫』山岸 真訳)「今まで忘れていたことが思い出され、頭の中で次から次へと鎖の輪のようにつながっていく。」(ポール・アンダースン『脳波』2、林 克己訳)「あらゆるものがくっきりと
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