首曳きの唄/栗栖真理亜
 
!」
首は悲鳴を上げながら、闇の中へと飛んで行った。
僕は「ほっ」と一息つくと体の力が抜けて、再びヘナヘナとその場にへたり込んでしまった。
(どうしてこんなことに)
ただ僕は【快楽】を味わいたかっただけだ。
【首野郎】なんかと関わっている暇はない。
しかし、そんな思いとは裏腹に、またもやヤツの声が頭の中から響いてきた。
『さすがだなあ〜〜〜、近藤。お前の行く末を今後も拝ませてもらうぜ』
ケッケッケという笑い声と共にヤツの声は煙のように消えていった。
僕は不快な思いを抑えられぬまま、いまや目に見えぬ敵に向かって鋭い眼光を向けると、 傷付いた体を庇うように引き摺りな
[次のページ]
戻る   Point(1)