【閃篇】夢の日常、夢の断片。1【マイクロノベル】/佐々宝砂
なってきた時刻、我が家の玄関に二人の病人がやってきた。一人は太り過ぎで、一人は四肢がなく、いずれも歩けないのでそれぞれに介護がついている。うちで相談することがあるらしい。そういえば四肢がないほうの人は私の祖父に似ている。親戚なんだろうか。
10.2136年マーズエアポート
温室でメロンを収穫しているとカバンを下げたスーツ姿のセールスマンがやってきて「イヤ・タマカタ・タイセイ」と名乗り名刺をよこした。魔術内覧会というものをやるから来いという。日時と場所は?と案内のチラシを見ると2136年マーズエアポートと書いてある。
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