もしかしたら私は/
佐々宝砂
もしかしたら私は
口にしていいのかも
俯瞰したようだ
街並みである
硝子だった
観葉植物である
イキモノかもしれない
混ぜてある
というのは嘘で
風はある
風だけはある
ほかはみんなまちがいだ
幸か不幸か
まちがいだ
風がある
風だけがある
私はいない
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