世迷言トゥルース/ホロウ・シカエルボク
 

反故になった約束が呪いに変わり、天井の隅で焦げ付いたような臭いを放つ、だからなんだというのだ、と俺はひとりごちる、そんなこと別に珍しいことじゃないだろう、どうして誰しも、他人が自分の思い通りになるなんて考えるのか、俺に言わせればそんなものは甘えだ、線の引き方は信じないくらいでちょうどいい、善悪はたったひとりの基準では決まることが無い、少しの間ソファーに座り、自分の座標を確認する、羅針盤はまだ役に立つみたいだ、一昔前の道具は突然壊れたりしない、わからないのだ、誰もが、ただ便利なことだけを重宝し過ぎて、まあ、他人様のことなんてどうだっていいけどな、そばにあったピーナッツを齧る、インスタントコーヒー
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