詩想、金の星/ひだかたけし
金の星の光 滴り落ち
ひとしずく ひとしずく
名も無き人に うた歌い
響かせ 刻み付ける 自らを
金の光の涙充ちて溢れ出し
寄り添い馴染ませながら突き放し
一雫 一雫 金の星
光滴り落とし共鳴し
瞬き輝きまた寄り添い
郷愁の憧憬の哀しみ静かさ
時空の果てから発せられる
強い想いのひたすらな残照
人のほんとうの美しい のに
また ひとりぼっちで消えてゆき
雪降る宇宙に独り佇み震えて居る
ひとしずく ひたすら 一雫
今宵も宙の奥処から放たれる
言葉の木霊 金の星から降り注ぎ
人の内にも宿り在る 、
このやはらかきびしき強い想い
自らの内に他者を生かす衝動
自ら進んで見出しに生くその時
きっときっと到来するから
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