虎/九十九空間
 

ひかりが窓際に
座る


僕はこの町と
友達になれない


昨日の切符
ぬかるんだ抜け道の足跡
君のセーターに
虎が縫ってある


最近
君に背中を叩かれる
君は未来のことばかり話す
君が生まれ
育ち
愛するこの町と
僕は友達になれない


正午
サンドイッチを食べる僕らに
冬の日差しが
深く刺さる
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