光、往路、/ 湯 煙
ラベルに流れる墨の字。
原材料は混じりけがない。値段は高価にはちがいない。
逡巡、迷い、さまざまな比較とやらをはねつける光だ。
オレは、この国は、そしてこの街は大丈夫だろう? と、頭を巡らせながら家路を辿るんだ。
○SEa HoUR
タワーレコードの海。
ぶくぶくあぶく銭が生まれては消えていく。
店内にまぎれるうち息が詰まる、
あふれかえる棚に隙間なく並列された律儀な音盤たち。
しかし、この資本の無様はなんだ?
ここで右往左往とさまようオレはなんだ?
水の泡、水の時間、水。
たしかに、目的らしきものを持ち、求めやって来た。
そうしてやがて逃れ逃れて最後は押し流されてしまう。テブラノオレ。
あのケバい専用の袋もまた、白壁に吊るされ、ガラスをつらぬく朝の静謐に射たれる神々しい姿、影、光、
生きる、 生きている、 そして
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