獣のうた/秋葉竹
どれほど孤独を気取っても
想えばオレはこれっぽっちも
ひとりっきりじゃあ
なかったなぁ
獣のようなガラスの気持ちを
持ってたわけでも
なかったなぁ
ただ、
甘えて
彼女に、
甘えて
いただけで
それでなんだか
無理矢理にでも
獣を気取っていただけだよなぁ
オレは、
彼女の
悲しみをどうにかしたいと
絶対云わない悲しみをどうにかしたいと
想い、希い、けれど、ただ、
夢みてるだけの
チンケな人間だったんだよなぁ
夜は、寒い
寒くて、寒くて、寒すぎて
心を焼きたくなる、そんなわがまま
彼女のためにならないから
け
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