儚愛/栗栖真理亜
 
まるで儚い
これはまぼろし
どうしてなぜ微笑む
愛しいヒトよ
この指先ですら届かぬ想い
貴方に触れることすら叶わぬ

悲しみが胸の奥深くに突き抜け
やがて渇れ果てて砂漠となる

この声が心の叫びが
血で滲んで消えてしまった

密かな祈りは貴方の枕元で漂い
失った刻(トキ)を刻む
目には視えぬ針の先で
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