埋葬/ひだかたけし
無数の自らの影 地に落ち
血溜まりを踏んで歩く
晩ご飯には間に合うだろう
朝はバナナだけだったものな
語り合いながら沸き起こる
地の霊たちの歓喜の雄叫び
張り巡らされた無数の策略
注意深く意識を保ち
更に視界を明るませ
完璧に身を委ね開きながら
血溜まりに埋葬された
無数の自らの影を見つめる
次第に太陽の昇り始め
黄金が全てを照らし出す
只 忘却されて居るだけで
知らないことなど何一つ無いのだ
さあ どうする ?
影を踏んでいくだけだ 、
ひとつ ひとつ また ひとつ
ひとり ひとり また ひとり
自らの影 地に落ちる
地を引き裂きながら温かな
人々の呼び交わす声が聴こえ始め
浸透する黄金の熱 昇り詰める太陽
知らないことなど何一つ無かった
血溜まりを踏んで歩いて来た
地の霊たちの呻き声
埋葬された無数を一処に集め
多から成る自らを認め識る瞬間、
しんしんと雪が降り始め
深い深い眠りから覚醒する
、
未だ未だ沢山さん在るのだと
想い出さなければならないことが
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