熊のフリー・ハグ。/田中宏輔
リと満ち溢れる
西大路五条のスーパー大国屋の買い物籠のなかで
秘密指令を帯びた主婦が乳房をポロリ。
ポロリポロリのポロリの連発に
暗い体位の先生が自動ドアのところで大往生。
違った、
大渋滞。
ピーチク・パーチク
有名な死体が出たり入ったり
繰り返し何度も往復している。
紅ヒツジの全身の筋肉が引き攣れ
レジ係の女の子の芸術的なストリップがはじまる。
あくまでも芸術的なストリップなのに
つぎつぎと生えてくる
一期一会のさえない男たちの客の目がギロリ、ギロリ。
もう一回いい?
さすがに、いいよ。
ほんまやね。
2割引きの398円弁当に
[次のページ]
戻る 編 削 Point(15)