2020年の詩的覚書/おまる
は、共通した質をもっている。中原中也や石原吉郎。種田山頭火や河東碧梧桐もおそらく。こいつらは、どうしようもなくこらえ性の足りない、人格障害だった。
その傍らで「大人」の系譜というものもある。その代表格が虚子。私にとって虚子の文学はむずかしい。伝記などを読む限り、欲望に素直で、相手を失敗させて自分は成功する…、そのような人物だったと思われる。
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いちごつぶしておくれ
つぶせるいちご
みんなつぶしておくれ
しもやけのような
さむい夕焼けへ
みんなそっくり
つぶしこんでおくれ
しゃっくり出ても
つぶしておく
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