ある手紙から/朧月夜
 
こんばんは。
今のHさんが高次元の立ち位置に立って物事を観測している、
ということであれば、それはHさんにとって正しいのです。

ただ、わたしは、例えばイチゴケーキを買おうと思ってもお金がなく、
仕方なく冷蔵庫に仕舞われていたイチゴジャムをスプーンで救って食べた、
そんなとき、その人の感覚と宇宙の有り様とがふいに一体化する、
そういうふうな詩を書きたいのです。

わたしのいる「なへん」というのは、そういうところにあります。

わたしの「なへん」とは、0次元の点を遠くから見つめる”なにものか”なのです。
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