失う存在世界 天使と血人へ/船曳秀隆
 
(十九歳の長編詩 第二作目)
 
失う存在世界 天使と血人へ
     船曳 秀隆

?、軌道

間もなく たまらなくなります年老いた巫女は
祈りに入る
この天(そら)と血 たえまなく流れる新竜のような
忘れてしまった一目惚れ
震える月の中 悲しい瞳が出る 
強靭な救いの涙 切なさの意味を知りながら
人を愛す 潤みの星を確かめ 抱きしめてゆく
もう一人の自分の涙に届かない 無数の血人ら

愛 哀 の翼の行方は?
過去と未来を天と血の軌道がうねる
透明がすれ違う
自由を内に
覆水盆に返らせる
君と
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