失う存在世界 天使と血人へ/船曳秀隆
 

の 墓の木の空
真っすぐに信じる眠りの星
一瞬の夢に何を望む?
恋の翼の行方を知りたくて
この翼が散り張り裂けるまで
扉より遥か高く気高く 天使の力にのる恋 すすむ
(そして生まれた場所は何処へ行くのか という模索である)
血をくだき瞳をくだき
過去をくだき未来をくだく 祈りを残す
はやく出て来い
君の涙は僕から出て来る



?、涙岸にて

いつからか出会った 天と血の瞳にも映らない 僕ら
涙岸にて

君以外の誰もがそこにいても
僕以外の誰かがそこにいなくても
朝は透明に再生される
夜は透明に再生される
緋色の涙は僕の涙
誰も僕の涙を見てやしないよ

哀しみも今 ここに在る
君がいたから僕がいるんだ 
旅立ちの夕暮れ
僕は君を知らない


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