日記(血、生活、光、・・・)/由比良 倖
 
れていたとは言え、おそらく十七時間くらいこんこんと眠っていた。過眠症と言ってもいいくらいだ。自己嫌悪に煮詰められたように重たい身体と頭痛。眠気だけは心身から洗い流されていたので、しばらく、多分歯が痛む人のような表情をして椅子に坐っていたんだけど、あまりに気分が悪いので、お酒を出してきて安定剤や眠剤といっしょに飲む。
 それから読みかけだった二階堂奥歯さんの『八本脚の蝶』の頁を捲る。捲り続ける。



11月5日(火)、
 午前十時に起きる。昨夜は二十時には寝てしまったはずだから、十四時間も眠っていたことになる。季節の変わり目だからかな? 目が覚めていたけど、何もしたくなかったので、U-
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