キャンディー・バップ/ホロウ・シカエルボク
、それはやっぱり愚かしいことなんだ、自分がなにをどう思っているのか、そしてそれにどんな決着をつけようとしているのか…これは詩に限ったことじゃない、あらゆる表現にはそうした側面があるはずじゃないのか、単なる嗜みで続けている人間なんてそんなにいないはずだ、新聞とか地方紙に詩や短歌を投稿している年寄を別にすればね、その感情に向き合っている瞬間の自分自身の揺らぎをどれだけ詳細に刻み込むのか、俺は、同じ言葉であることを恐れない、同じフレーズであることを恐れない、この日この時の俺が書くものは、この日この時の俺でしかありえない、同じ文章でも違う意味を語ることが出来る、俺はずっとそれを証明してきたよ、そしてね、それは、俺の核たるものがなんであるのか、そんな証明にもなっていると思うんだ、キャンディーを噛み砕いてしまったからこれで終わりにするよ、どこかの店で苦い珈琲を飲んで、甘ったるい気分を終わりにしたいんだ…。
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