嘘を蒔くひと/りつ
それは高校のときの大大大親友
詩の感性が素晴らしくて
詩では敵わないなぁと尊敬してた大親友
私たちは
いつも一緒に遊んだ
デルフィヌスというユニットを組んで
市民会館のコンクールに出たり
JAPANという英国のバンドに夢中になったり
彼女から
たくさん音楽を貰った
ある夏服の昼休み
何かの拍子に彼女が私に嘘をついてたことが分かった。
私のことで私へと嘘をついてた
私は
「なぜ、嘘つくの?」
と、凄い剣幕で迫った
すると彼女は、
「だってりつ。嘘をいったほうがお互いにキモチいいやん!」
と、当たり前のように言い放った。
全く理解できなかった
宇宙人がここにいる、と思った
それ以来、彼女と絶交し、
絶対、許す気はなかった
気持ちが変わったのは、10年ほど経ってからだ
−それも処世術か−
やっとそう思えたとき
私は彼女へ一通の手紙を書いた
ありがとう、の言葉と共に
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