言葉憑き/ホロウ・シカエルボク
ることに俺の書く意味がある、俺の生きる意味がある、他のいっさいのことはそれほど重要ではない、別に乞食になってどこかの廃墟で干乾びて死んだって構わない、そんな覚悟はもうずいぶん前に決めている、あの世に金は持っていけない、地位も名誉も、そうだろ?あの世に持っていけるのは魂に刻まれた詩だけさ、ひとつでも多く魂に植え付けて、あの世で神様に聞かせるのさ、神様が鼻で笑うか、それとも腰を抜かすか、それが俺がいま一番楽しみにしていることなんだ、もしも生まれ変わることが出来るなら、この人生の続きをやりたいな、取るに足らない人生には違いないけど、それでも俺は生きられる限り生きて、ここからどんなものが作れるのか見てみたいってずっと考えているのさ…。
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