言葉憑き/ホロウ・シカエルボク
そうだ、その中に潜む恐ろしい業のようなものに、促され意気込み時には戦きながら、目を血走らせて書いているのはなぜかという問いを、俺にもその他の誰にも手当たり次第に投げつける、俺がやっているのはそういうもののはずだ、といって、他の誰かが必要というわけでもない、やろうと思えば俺はそうしたことのいっさいをひとりで処理することも出来る、ではなぜそれは行われるのか?これは正直なところ、俺にだってわからないんだ、でも、別に意味を知りたくてやっているわけでもない、地図を手に入れたからといって世界を知ったわけではない、だろう?だから俺は俺の中で蠢く世界を、俺の中で流れ続けている譫言を曝し続ける、俺がそれを認識するこ
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