そして全ては詩になるだろう/由比良 倖
 
全ては必要あって生まれた
タンポポやコスモスの種のように
ユークリッド幾何学のように
そしてまた伝説のように
北の海の島のように

全てが意味深く感じられる午後
(感動も知らず)
同時に全ては無意味で 私は
個人的なスープを掬って飲んでいる
(それは脳から?)

美しい気持ちでいられたら
もっともっと強いエクスタシーにいられたら
あなたにピアノを買ってあげるし
私はイギリスに行くだろう
言葉への 食欲のために

悩みも必要あって生まれた
透明な空へと登っていくあぜ道
山の湖畔で 頭にプラグを差して笑う時代には
詩の言葉だけがIDとなり
生きる意味となるだろうから
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