途のわたし/
ひだかたけし
何かが生まれ落ちる
瞬間に 、
太い光の柱が走り
独りとしてのひと、
この聖なる私なるもの
剥き出しに曝け出され
大宇宙の天蓋の切迫し、
この異様な人生の反復の内に高められ
月陰に隠れて笑うあの人 、
唸り上げ荒れ狂う嵐の最中に
何かが生まれ落ちた
瞬間 、
時は空と化し
意識の意志の力点核心の爆発し、
止まり留まる意識の位相の
静やかな相互の調和の内に
此の世のこの肉体を纏い生きる私の
魔と魔の間にのみ
只ひたすらにひたむきに 、
戻る
編
削
Point
(3)