もうね、あなたね、現実の方が、あなたから逃げていくっていうのよ。/田中宏輔
舞姫』の設定じゃないですよね。」
「そうそう、できないよね。
『舞姫』の設定って
すんごい窮屈なの。
まず、SFってことで窮屈だし。
設定が、ぼくにはチューむずかしいし。
嫌になってるのね。
放棄だな。
いや
放置かな。
もう
放置プレーしかないかも
なんてね。」
「首吊り人って
首をくくられるほう?
それとも、くくるほう?」
さあ、カードを取るがいい。
おまえの選ぶカードは
すべて死だ。
好きな死体を選べ。
「それって
まんま
はみごじゃんか。」
「あつすけさん
はみごじ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(14)