もうね、あなたね、現実の方が、あなたから逃げていくっていうのよ。/田中宏輔
 
いてたひとがいたけど、
 外国の詩の雑誌にも投稿欄って、あるの?」
「ないですよ。」
「そなの?」
「ありませんねえ。」
「そなんや。
 ぼくも、ネットで
 poetry magazine って言葉で検索して
 外国の詩の雑誌のところ見たけど
 直接、編集長に作品を出して
 載せてもらえるものかどうか判断されるって感じだったものね。」
「そのとおりですよ。
 なんとか、かんとか(英語の単語だったの、忘れちゃった、掲載不可の返事)を
 詩人のだれだれ(これまた忘れちゃった〜、ごめんね〜)が
 目の前に並べて貼って、それを見ながら
 奮起して
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