祈り/りつ
 
唱名を行う時
ひとりの声に二人重なり
二人の声に
多くの声が重なっていくのが好きでした

男女混声の唱名は
本当に、とても美しく
空気を貫いて真っ直ぐに
宇宙にまで届いているという確信がありました

私はいつも喜びに満ちていました
大勢の中の私
私と溶け合う大勢の声
天上の楽の音は
このような音楽なのかもしれない。
そう想いました


祈りの結晶が舞い上がっていき
しなやかな光の龍となり
輝きをまとって
何処までも翔ていきます
やがて龍は
全ての源に辿り着き
再び祈りとなって源に溶けていき
人々の悲喜こもごもになるのでしょう


私は今日も祈り続けます
明日のために
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