まぼろし/
はるな
甘ったるいパンケーキをたべ
昔書いた 鳥についての詩についてふたたび考える
コーヒーがビールにかわり、
それが香りのないワインに変わるころ、
街の全ては朽ち果てている
わたしが愛したコンクリートはもうどこにもない
どこにも無いのに覚えている
指さき、渇き、見つめる頬の動き
あなたを愛したとき どういうふうにでも生きていけると思ったのだ
どういうふうにでも 愛していけると
でもそんなのはもちろん幻想
しかも、もっとも悪く、現実に近い幻想
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