大雑把なルーレットの上の夜/ホロウ・シカエルボク
きが悪くなったのは眠る前に本を読む習慣がなくなってからのような気がする、どうしてその習慣がなくなったのか?目を悪くしたからだ、いまでは眼鏡の上からルーペグラスをかけないと本を読むことが出来ない、ベッドには眼鏡やなんかを置くようなスペースがない、スマートにいかないことが多くなって、寝る前の読書という習慣はなくなってしまった、まあ、でも今思えばその習慣には弊害もあった、読む本を間違えると果てしなくページを捲ってしまって読み終える頃には寝る時間が二、三時間しか残されていない、なんてことがよくあった、コーネル・ウールリッチを初めて読んだときはまったく寝る時間を確保出来ないまま仕事に行かなければならなかった、あんなの若かったからこそだよな、今でも集中力は落ちていないけれど、耐久力は随分落ちている、最後に徹夜した時には数日間心房細動が出ていたよ、さて、そんな話はいいとして…眠気を待つまでなにをして過ごそうかな、身体を落ち着かせるためにキッチンで水でも飲むとしようか…。
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