数式の庭。原型その2/田中宏輔
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なんとはなしに眺めていて
思ったのだが、
このなんでもない
あたりまえの数式を
はじめに考えたものは
偉大であったのだと思う。
はじめにつくりだすことが
いかにむずかしいことであるか
また
つくりだしたそれを
他の多くの人間に
その意味するところのものであることを理解させ
そのことで
他の人間のこころが
それを使いこなせるようにするまでに
その意味を確たるものにするのが
いかに困難で
なおかつ
新しければ新しいほど
つまり
それを前にした人間にとって
それがどのような意味をもって
のちには公的に
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