数式の庭。原型その2/田中宏輔
である。
わたしは文意である。
わたしは文脈であり、効果である。
わたしは言葉と言葉を結びつける。
わたしは言葉そのものにもなる。
このとき、わたしは思いつきとなる。
発想となり、計画となる。
ダイヤブロックでつくろうとしたものがつくれないことがある。
重力のせいで、形が崩れるのだ。
あるいは、ダイヤブロックの数が足りなかったり
ダイヤブロックにほしい色がなかったり
ちょうど使いたい大きさのものがなかったりして。
用いる記号を間違って使ってしまったり
正しく変形したり展開したりすることができないことがある。
適切な文体が思いつかず
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