花/王
河の上の花びらが知らない街に引っ掛かっている
海を見ずにその美しい清純さは汚れてゆくんだろう
死んだ女が通りを歩いている
雑踏はいつもと同じ取り立て騒ぐ事はない
恋人達が誇らしげな顔で改札も手を繋いで通る
その手もやがて離れ別々の夜を眠るのだろう
アメリカ嫌いが口癖の男が
マクドナルドでコーヒーを飲んでいる
俺は散弾銃の買い方がわからなくてお前に電話する
だけど世界を壊すことはできないが
世界を止めることはできる
それはたった一人が黙って舞台から降りればいいんだ
そしてお前はプリマドンナの夢を屋上から投げ捨てる
それは通りに立っている全ての無関心な顔に突き刺さ
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