詩作/陽向(2躯-30〜35)
無とは最も偉大な肥大だ
捗りはいらない
そこに佇む視線があるだろう
姿勢ではないのだ また思想でもないのだ
まだ予測にしがみつくのか
言葉で表す前の無が轟音を立てる
明るみや順調に飲まれるな
大人しく黙りこむ彼を見るんだ
それが詩だろう、いつから要領を覚えたんだ
お前の中にいる、その哀し気な子供はいつから黙り込むようになったのだ
さあ彼の手をひけ、君はようやくその哀し気な子の存在に気付いたんだ
賢くなくてよい、上手くなくてよい
ただその子の頭を撫で不器用に唄い続けてくれ
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