ステイション/
たもつ
ステイションがあって
その中にもう一つ
小さなステイションがあった
よく見るとそのステイションは
生前の父だった
ステイションは小さかったから
出発する列車も
到着する列車もなく
ただ一日中小さくあり続けた
代わりに蝶々などの虫が
時々止まった
本当はそれっぽっちの
小さな花だったのかもしれない
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