歩くこと、生きること/XIAO
 
空が近い午後だった
外階段を雲が飲み込もうとしている
看板の灯りが何とか支えていた
バスを待ちながら考えたが
ここはバス停ではないので来るはずもない

グッと上腕に力を入れると血管が目を覚ます
大急ぎで血をどこからか連れてくるのだ
バスを諦めて歩くことにする
血がふくらはぎへ呼ばれていく

生きることにする
生きることにして歩くのだ
戻る   Point(6)