コバルトのヒツジの瞳/あらい
 
蹴散らして、いまやアスファルトのひび割れに、吐息を紡ぐ儚さを見せつけるとき、うす緑の影が転がり続ける。即座に咳払いを
 床にこぼれた分かれ道を選ぶのは。重たい雲のかけらも無い から さあ、カード一枚のヒステリックな言葉の襞に、隈なく、その感触は瞳孔のない目玉がぶら下げたままの喪失感へと手招く
 結局、がむしゃらで愛くるしいなんてデタラメだとふてぶてしいから
 マニュアル通り街を歩けない。私、無愛想だった
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