/中沢人鳥
ind swallows its voice,
Like the "anguish" and "sea."
風は枝から枝へと飛び移る
明るい夏の日にも、また暗い日にも
古木の梢を揺らしながら、
黒い梟と白い鳩が鳴く
木の葉に滴る雨の音
やさしくもあり、またもの悲しい
さすらう身には一足
悲しみの静かなすすり泣きを聞く
緑から黄、黄から赤、
そして黄金から黄金色、
木々の梢が老いゆけば
私は過去を思う、秋から秋へと散る
峰から峰へ聳え立つ林
紅い樫と緑の松を動かすが
吹く風は声を喉越しに
苦しみと海を呑む
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