マインドフルネス/田中教平/Kou
養分の足らない詩句たち
頭に浮かび どこか消えゆく
僕はそれを追ったりしないまま
鼻から吸って
口から吐く
瞑想をつづけていました
口から吐ききった
次の呼吸に至るまで
存在する「無」
まるで壁のよう
そして取り去られたその壁のよう
僕は自由に・・・
てのひらに力なく
足の指にピリピリ痺れを感じつつ
時は移ってゆきます
あることはなく
ないことは最初からなく
一切なく
と自覚しつつ
未だ覚えていた?夢の残滓が
浮かんでは消えてゆきます
夢は消えました
ですから僕はまた仕事を行いにゆき
家にいたらいたらで懸命掃除する
すべては「無」であることの結末です
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