依存症/涙(ルイ)
 

泣きたい理由でもないのに ボロボロ涙があふれてる
悲しくもないのに 悲しい何かを探してる
退屈とため息と他には何もない 静まり返った部屋の中
置き去られた子どものように うなだれて膝を抱えた女がひとり


ずっとひとりのままならよかった
そうすればこんな思いもすることなんて きっとなかった
最初は週に1度か2度 ほんの10分程度だったあんたの電話が
いつの間にか毎日に変わっていって
それこそ朝から晩まで1日中
あんたの声を聞かない日がなくなっていった
あんたは自分の話に夢中になると
少しまわりが見えなくなるタイプだったけど
くだらない話をしては よく笑い合った

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