夜夢/ひだかたけし
三つの高さの峰を登らなければならなかった
一番低い最初の峰は登り終えた
けれど、残り二つの峰へのルートが見つからなかった
探している内に夕立が近付いていることを知った
私たちはそれで、残り二つは後日昇ることにした
私たちはそれで、平らな草原で休憩時間に入ることにした
明るみに敷かれたシートの上に座って私は休み始めた
けれども、後の二人は何処かへ行って戻って来なかった
何時まで待っても戻って来ずに、私は一人眺めていた
真正面遠く、けれど鮮やかな茶色に聳える歪な木細工の峰を
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