許されざる者/涙(ルイ)
こそ息をするさえ申し訳ない気持ちで
けれど そんな僕にも好意を寄せてくれる女性がいました
彼女はいつも明るく 優しく話しかけてくれました
僕のことを知ってか知らずかはわからないけれど
そんな彼女に 次第に僕も心惹かれるように
もしも彼女が僕のことを知らなければ
ずっと知らないでいてくれたらいいとも思いながら
それでも いつかは知られてしまうのではないか
知ってしまったら彼女はどうなるんだろう
ある日酒に酔った勢いで 彼女に本当のことを打ち明けました
きっと彼女もキライになるだろうな
いなくなってしまうんだろうな
そう思いながら
だけど 彼女の反応は意外なも
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