累扇景/あらい
 
絵の具でできたリンゴ。)
  ――ひかり。か、

? ではきこえてきた踏切とはトビラに、
   触ると解けちまうほど繊細だった

アルゴリズム、の 意味 を、郷愁と叫びだす
なら? 乾いた無作為で ベンチの端では

 (浮腫の滾りが生い茂る正午は形を変えながら
ベーゼが結ぶ
  (テレビ画面を一瞬フラッシュで焼き付かせて。
   )レイヤーを統合してみる。 )

いつかの悪運に互いに作用し合うこれらが縁だと。
どんなコンビニでも噛み砕いて咲き匂う
 鼻 と見届けることなく 秋がはじまるらしい

どの街も とけはじめた 煙草のメロディーと
がなり立てる 路肩といえば
 ふれ まわる あたり
  /くもひとつ ない おおぞら
  に、(目を凝らす
   と ゆっくりと、白い球体があり
 ひいたり のばしたり
ふわりふわり と、すく あわれなんて

だれも しからない。

(蝶のハネのように透明で/おかしなわらい声よ)
  と。)一面に花火が弾け(曼珠沙華が涸れ)――
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