僕の「I was born」/
九十九空間
お母さんはまっすぐ僕の目を見てた
僕は何か言おうとしたけど
もう何も言えなかった、体をぶるぶるふるわせて
心臓がどきどきして
へんな汗でぐっしょりになった
その日の夜、お母さんが
秘密のアルバムを見せてくれた
僕を身ごもってから
生んで
しばらくの間の写真だった
妊娠したときどれほど嬉しかったか
生まれてきたときどれほど嬉しかったか
僕が泣いて、笑って、
生きていてどれほど嬉しかったか
お母さんの言葉で伝えてくれた
戻る
編
削
Point
(4)