私が彼を殺そうとしたということ/レタスの妻
 


私は、ただ、彼に、私を見て貰いたかった


私が本当に恐ろしい化物だとしたら
あんな小さな薄い傷で終わらせる訳がありません
彼を必ず仕留め、ズタズタに切り裂き、高笑いをしたでしょう
私は彼と彼女の関係に
狂うほど嫉妬していたのですから

私は
今も昔も
彼に殺意を持ったことはありません
誰が何と言おうが
これは真実です


私は、ただ、彼に、
私を見て貰いたかった
ちゃんと話し合いたかった

あるいは私が死にたかった

ただ、彼に、起きて貰いたかった

あるいは彼を傷つけた刃物で
自分自身を切り裂きたかった



彼にはトラウマになるほど
怖い想いをさせました




ごめんなさい

謝っても赦されるとは思っていません


     だけど
   ごめんなさい

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