These are better days./ホロウ・シカエルボク
 
あるもの、感情の奥底にあるものを言葉にしようとするのかもしれない、人間は感覚の中に生きなければ、壊れやすい機械のように生きるしかない、断片は常にカットインしては消えて行く、それはおそらく、感知しているものの数十倍は流れ続けているに違いない、若い頃はその流れに気も狂わんばかりに急かされていた、でも、闇雲に書き続けるばかりで自分が何に向かっているのかなんてまるで分かっちゃ居なかった、当り前だ、それが若さと呼ばれるものの正体なのだから、若さとは己惚れた無知だ、そうして、そのまま大人になる人間だって決して少なくない、ひとつため息をつく、目が覚めても起き上がる気にならない、ままならないことは大事なのかもしれ
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